The Acropolis museum
in Athens

アテネ市街(中央がパルテノン神殿)

「アクロポリス博物館」は神殿の右にある建物。
アクロポリスの丘から出土した美術品(特にアルカイック期)が納められている。
しかし、そのほとんどは失われているか、諸外国に流れてしまっている。


「Lioness devouring a calf」
BC.500

ライオン・パルテノン神殿西側破風


「Moschophoros」
BC.570

「仔牛を担う人」

アルカイック期・彼は体にフィットする衣服を身につけている。
ほぼ完全な形で残っている貴重なアルカイックスマイル。


「Sphinx」
BC.570〜540

「スフィンクス」

後期アルカイック期・立像で、上半身だけねじっている形。


「Hunting dog」
BC.500

「犬」


「Peplos Kore」
BC.530
  
アルカイックスマイル

アルカイック期の「ぺプロス・コレー」(女性像)
この女性は若い少女で、ぺプロス(厚手の布地でできたマント)をまとっている。
失われた左手は、復元では果物(りんごのような)を手にしている。

アテナの聖域アクロポリスは彫刻で溢れていた。
その多くはエーゲ海諸島出身の彫刻家たちを先達として制作され、実際使用された素材も島の大理石であったが、
ここアテネの彫刻家も形式、主題ともに大胆な実験を試みていた。
その合作はアクロポリスに驚くほど豊かな彫刻群を出現させた。
スフィンクス、犬、クーロス、有翼の勝利のニケ(表紙写真)
全てがアテネの守護神アテナへの捧げものである。

コレーはクーロス(男性像)のように様式が決まってはおらず、比較的自由に表現されています。
どれも着衣で腕のしぐさや衣装、髪型はバラエティーに富んでいて、ひだの多い優雅な衣装をまとい、
透明感の強い大理石で作られることが多く、宝石をはめ込むなどの装飾されたものもみられた。
コレーは奉納像として作られたケースが多いようです。


「Atena」
BC.520

神殿破風の「アテナ」(部分的に復元)

ギリシャの長い美術史の中で、他に類をみないアルカイックスマイルをみたいなら「アクロポリス博物館」が一番だろう。
その量とリアルさには息をのむ。
私はアルカイックスマイルをここで初めて目にしたが、「どっかで見たような・・・」とひっかかっていた。
それは、ペロポネソス半島の「コリントス博物館」で見たアルカイックスマイルで判明した。
「もののけ姫の‘シシ神’だ・・・!」


tuzi のひとくちメモ 「ギリシャ美術用語」
アルカイック・スマイル
  口の両端をわずかに引き上げる微笑。








vol.31