1.名称 について

<ネイティブ・アメリカンとアメリカ・インディアン>

私はこのホームページの中でアメリカ先住民族の呼称をインディアン、またはアメリカ・インディアンとします。

「インディアン」という呼称は差別用語と見られがちです。
人によってはこの言葉を使うべきでないという意見すらあります。
というのは、「インディアン」は「インディアス」を目指したコロンブスが
勘違いでつけた名称であり、当事者による名称ではないからです。

しかし現在、一般的に「インディアン」と言えば、森林地帯の先住民を指す意味を持っているため、
北極地帯の「エスキモー」(正しくはイヌイット)そして、アリューシャン列島のアリュート民族や
ハワイのポリネシアなどのアメリカ領土の先住民族を除いた用語として使われます。
「ネイティブ・アメリカン」と言うと、イヌイット、アリュート民族、ポリネシアンを全て含んでしまうのです。

現在アメリカのマスメディアは、先住アメリカ人(ネイティブ・アメリカン)と呼びますが、
何百年にもわたる差別の歴史の中で、土地を奪い、
何百万という人々を虐殺してきた白人たちに先住民族としての誇りと、復活を示すかのように、
あえて差別用語の「インディアン」を名乗って、実際自らを「インディアン」と自称する人や、団体も少なくありません。
彼らが「ネイティブ・アメリカン」と呼ばれることを必ずしも好まないのは、非インディアンの人たちが、
従来親しまれてきた「インディアン」という用語を避けて、あえて「ネイティブ・アメリカン」と呼ぶことで
「私は差別問題に十分気を使ってますよ」というアピールにいやらしさが感じ取れるからではないでしょうか?
インディアンにしてみれば、「いまさら、うわべの呼び名を変えてみたことで、
彼らが持つ現在の問題が解決されるわけでもありませんし・・・」

以上のことから私は、ここでインディアン(森林地帯の先住民族・平原インディアン)に限定して
話しを進めるにあたって、彼らのことを「アメリカ・インディアン」と呼ぶことにしたのです。

それよりも十把ひとからげに「インディアン」と呼ぶことのほうが問題のように思えるのですが。
「インディアン」や「ネイティブ・アメリカン」であるまえに、スー人であり、ナヴァホ人なのである。
部族の多様性を無視してはならない・・・。


2.部族




※このページの内容に一部書籍からの引用があります。
それらの資料は「11.書籍」にて紹介させていただいてます。
他サイトからの転写はありません。




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